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interview 経営とオフィス

各企業がどのような経営戦略や人材戦略のもとに、オフィス移転を決めたのか?
代表者のインタビューでお届けします。

[ Cook Japan株式会社 ]
代表取締役 矢込和彦氏

9月

18

2014

Cook Japan株式会社 様
企業の将来の成長を視野に入れた物件選定とオフィスデザイン
増員対応と企業文化浸透のため移転による1フロア化を計画

「Patient First(患者様第一)」を企業理念に掲げ、医療用機械器具・医療用具の製造・輸入および販売を中心に、医療に関する情報提供サービス、セミナー・講演会・展示会の開催などを手がけるCook Japan株式会社。同社は1963年に米国インディアナ州で創業したCook Medical社の日本法人として2004年6月に設立、2013年7月から現在の「中野セントラルパークイースト」に本社を置いている。

同社代表取締役・矢込和彦氏は言う。

 

「代々木八幡の旧オフィス時代は2階と7階の2フロアに分かれていたため、同じ会社なのにフロアごとに雰囲気の違いが生じていました。移転決定の2012年夏には従業員数が約170名まで増え、もう1フロア増床するか、あるいは移転するかの選択を迫られていました」
3フロアに分かれては、これまで以上に企業文化の浸透が難しくなり、統一感を欠くことになる――そう考えた矢込氏らは、移転を前提として物件の下調べを開始した。

「移転先としては条件が2つあり、1つはその時点の人数ではなく今後の増員計画を踏まえた面積とすること。
もう1つはCook Medical全体の方針として、無機質なビジネス街は避けるということです」(矢込氏)

この条件を両立させるのが難しかったと矢込氏は振り返る。1フロアで必要な面積を確保できる物件は、丸の内周辺の新築ビルや西新宿、あるいは六本木ヒルズなど、典型的なビジネス街にしか存在しなかった。3.11震災後ということもあり、沿岸部のビルは避けたいという思いもあった。

「そんなとき、ちょうどこちらの『中野セントラルパーク』の開発計画を知りました。現地を見てみると、物件といい、立地や周辺環境といい、まさに理想的な移転先でした。これだ!と思って、すぐにCook Medicalグループのアジア・パシフィックの責任者を招聘し、次に本社のトップにも足を運んでいただきました。いずれも直ちに承認され、2012年秋には移転計画がスタートしました」(矢込氏)

 

コミュニケーション活性化を図るカフェスペースの設置

新本社のコンセプトは「全体が見渡せるオフィス」。フロア内に視界を遮る壁などは設けず、中央に「カフェ」と呼ばれるコミュニケーションスペースを配置した。カフェの両サイドを執務エリアとし、デスクの配列はビルの壁面に対して約45度の角度に傾け、上から見るとV字型となるレイアウトが採用された。

「敢えて空間に“ムダ”をつくることでパーソナルスペースを確保しました。現在、従業員数は約270名で、本社オフィスに勤務する内勤者はその約半分です。
約2分の1は空席です。今後さらに人が増えても、カフェの正面スペースを空けてありますから、内勤者200名体制まではこのオフィスで対応可能です」(矢込氏)

デスクは個別にパーティションで区切られた4席を1単位とし、デスク間の距離や前後左右の空間に余裕を持たせている。また、窓際の役職者の個室からの動線は執務エリアを通過するように設定され、従業員とのコミュニケーションを誘発する仕掛けになっている。「昼食時には多くの従業員たちがカフェに集まり、部門の垣根を越えた交流が行われています。また、カフェでの打ち合わせも多く、他部門の人間が通りかかって話に加わるなど、情報共有も促進されています」(矢込氏)

その言葉通り、本誌取材中にもカフェ内のあちこちで盛んにミーティングが行われていた。「カフェの椅子や執務エリアのパーティションなどにコーポレートカラーの赤を使用しているほか、エントランスの床にはCook Medicalグループの世界共通のデザインが描かれています。しかし、それ以外のデザインに関しては本社から細かい要望などはなく、現地の裁量に任されています。外資系企業としては自由度が高いほうだと思います」(矢込氏)

「中野セントラルパーク」のある中野4丁目は「中野四季の都市」と呼ばれる再開発地域であり、豊かな緑と大規模災害に対応可能な防災施設を有している。また、ビル自体も免震構造で非常用電源などを備え、防災性や事業継続性は以前に比べて格段に向上した。「将来的にスペースが足りなくなったら、すぐ側の『中野セントラルパークサウス』へ、ということも考えています」(矢込氏)

 

 

PICK UP!

エントランス
エントランス床の十六芒星を描くマーク(上)と沿革(下)は世界各国のCook Medicalグループ共通の仕様
カフェ
カフェ中央正面のガラスには、赤文字でCook Medicalのミッションが謳われている
社長室
社長室内にも面談や打ち合わせの場所があり、執務エリア側はガラス張りになっている
カフェ
カフェには円卓や四角いテーブル、カウンター席、ソファなどさまざまな場所を用意
執務エリア
ビル南ウイングの執務エリア。カフェを挟んだ北ウイングもほぼ対称なレイアウトとなる
会議室
窓際に設けられた会議室。オープンスペースであるカフェと状況により使い分けている
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