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interview 経営とオフィス

各企業がどのような経営戦略や人材戦略のもとに、オフィス移転を決めたのか?
代表者のインタビューでお届けします。

[ ノースショア株式会社 ]
代表取締役社長兼CEO 石井 龍

1月

16

2015

ノースショア株式会社
クリエイターたちが集う楽園を作りたい今はまだ夢の途上にある
クリエイターとのアライアンスを結ぶ「Surferシステム」で業績が伸長

新一の橋交差点の角に一際目を引くビルがある。1990年に竣工した建築家鈴木エドワードの設計による「ジュールA」、すっかり麻布十番のランドマーク的存在として根づいている。その9Fに、映像・グラフィック・Webなどのコンテンツ制作、さらにPRイベントまでこなすノースショア株式会社が2014年7月移転した。

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会員制クリエイティブモールのAlamoanaは、天井や壁はペイント、蛍光灯にはハワイ柄のカバー、椅子の布地も張り替えられ、オフィス的なものをすべて取り除いた

 

「ここに至るまでの航海には数々の浮き沈みがありました」と語るのは、同社代表取締役社長兼CEOの石井龍氏

会社を設立したのは2008年、はじめは白金にある冶金工場の3Fに部屋を借りて1人でTVCMの映像制作会社をスタートさせた。
「10代のころサーフィンにのめり込んでいたことで、ビッグウェーヴで有名なハワイのノースショアビーチにちなんだ社名にしました。
その後、事業規模に合わせて、東麻布、虎の門、日本橋と移転を繰り返しましたが、並行して展開していたバイオ燃料の事業が行き詰まり、実家のある千葉県佐倉でリスタートすることが余儀なくされました。その時に思い知らされたのが、1人分の実績で営業していたのでは、クリエイターを多く抱えている事務所には到底敵わないということでした。そこで考え出したのが、「Surferシステム」でした。単独で活動しているクリエイターとアライアンス契約を結び、仕事の領域の幅を広げていきました」(石井氏)

 

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Alamoanaのラウンジ。窓に沿ってカウンター席が連なる

2011年に始めたこのシステムが功を奏し、以降奇跡といわれる快進撃を始めた。そして捲土重来、同年7月に麻布十番に戻ってきた。

 

「このころから年を追うごとに“桁”が1つずつ変わるような売上の伸長がありました。当然仕事量も増えたため、人員を補充し、オフィスも増床・移転を繰り返しました。そして2012年に「アクシア麻布」という25階建てのタワーマンションに本社機能を移転させました」(石井氏)

メゾネットの天井高を活かし、ハワイのリゾート風の内装にして、本社を“Beach”と呼ぶようにしたという。

 

2014年には、すでに手狭になった本社機能、分散していたスタジオ機能やクリエイターのためのシェアデスク機能を1つのフロアに収め、業務の効率化を図るため、「ジュールA」に移った。

 

ハワイのリゾートホテルをオフィスに再現クリエイティブな環境を充実させた
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ガラス壁で仕切られたプレミアムメンバーのエリア。パーティションで区切られ集中して仕事ができる

エレベーターホールからエントランスに向かうと、砂浜と白い石壁が来訪者を出迎える。「これは、ハワイのワイキキにあるアウトリガーホテルのビーチからロビーにつながるアプローチを再現してもらいました」(石井氏)
そこから一段高いウッドデッキを昇っていくと、リゾートにあるようなトロピカルなラウンジが広がる。ここは“Alamoana”と呼ばれるノマド・クリエイターのためのシェアオフィスとなっている。世界初となるメンバーシップによるクリエイティブモールとし、移転を機にオープンした。

 

カフェのような作りだが、クリエイターが求める創作活動を妨げる会話などの“雑音”が入ってこないし、Wi-Fiや電源などの環境も整っている。また、ここに来れば必ず自分のスペースが確保できる利点がある。

「仕事の隙を見つけて、大好きなハワイに行くことがあります。オーシャンビューのホテルから海を眺めて、ゆったりした気持ちになると、東京では思いつかないようなアイデアが次から次へと浮かんできたのです。この体験を活かして、自分たちの活動の場に取り入れたいと思いました。オフィス的なところは全部隠して、南国の楽園のようなイメージに仕上げました」(石井氏)

 

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Alamoanaにあるドリンクサービスカウンター。屋根の庇は、消防法をクリアしたかたちで設置した

また、2つの映像編集スタジオを有し、自社使用にとどまらず、レンタルサービスも行っている。執務エリアは、バックオフィス機能と併せて、社内クリエイター用のワークスペースにもなっている。

 

東京メトロ南北線と都営大江戸線が交わる麻布十番駅に直結する立地、そして南国の楽園をコンセプトにしたデザインが奏功して、取引先へのアピール度も高い。
「クライアントに打ち合わせに出向く連絡をすると、逆にこちらにいらっしゃるというケースが多くなりました。理由を訊くと、こちらのほうが、居心地が良いからという答えが返ってきます」

 

同社の移転は成功と見て差し支えないが、石井氏はこの現状に甘んじていない。
「ゆくゆくは1棟丸ごとクリエイターの楽園となるようなビルをつくりたい。ここはまだ通過点に過ぎない」と石井氏の夢はさらに広がる。

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